「残業ゼロ」の仕事力/吉越 浩一郎
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ボクはこの人の本を読んでから、仕事の仕方が大きく変わったと思います。


スピードを徹底的に上げることで、仕事の楽しさを知れたことが一番の収穫かな、と思ってます。


自分の働いている業界は、どちらかというと長時間働くことがあたりまえになっている業界。


でも、そんな中でもやることをさっさと済ませて、早く帰る人もいます。


その人にどんな能力があるかというと、思考力や、問題解決力、スケジューリング能力、と様々ですが、やはり優秀な方に共通するのが仕事のスピードです。


スピードというのは、事務処理のスピードではなくて、どちらかというと意思決定のスピード。


どうでもいいことで悩まない。


すぐに決める。


すぐに始める。


だから仕事が速いんだな、と思いました。



吉越さんの一連の著作の中には、「仕事のスピードを徹底的に上げて、人生を豊かに過ごす」という思想が貫かれています。


今の業界の仕事の仕方に慣れていた頃は、その考えが非常に新鮮だったことを覚えています。


ボクはどちらかというと長時間労働を「善」と考えていたのですが、非効率な仕事から生み出す長時間労働や、人生を豊かに過ごせないほどの長時間労働は「悪」という考えに、彼の本を読んでから変わりました。


まさに、パラダイムの転換ですね。


それ以来、意識的に仕事を早く終わらせようとしてきましたが、その結果得られたのは、充実した余暇の時間、自己投資の時間、大切な人と過ごす時間。


もう少し、自分が優秀なビジネスパーソンになったら、周りの人に彼の本を薦めたいと思います。



↓以下メモです。


・そのうち解決策を考えればいい、と問題をそのままにしていると、まだ何もしていないという思いがいつまでも頭を離れず、しかも、その暗雲のような思いが心を覆う面積が徐々に広くなっていくのです。そして、気がつけば、問題を見つけたときにはかろうじてあった、チャレンジ精神や解決への意欲も失せ、あるのは義務感だけ、ということにもなりかねません。


・問題解決には、あくまでロジックの組み立てて臨むべきで、感情に任せていても事態は好転しません。


・問題を分けて小さくするのです。


・目の前に突然現れた問題を何をしたらいいかわからず途方に暮れるのは、その人はどこかで「アインシュタインが相対性理論を発見した」ときのように、「この問題を一気に解決に導く解法」があると、信じているからです。


細分化すれば、自分ができることや、やるべきことが具体的に見えるので、すぐに行動に移せます。


・問題の分け方が正しいか正しくないかということには、それほど神経質になる必要はありません。最初は、分けた問題同士が多少重なってもいい、というくらいの気持ちでいいのです。それよりも、どんどん分けて、とにかく作業を始めることのほうが大切。


・問題解決のみならず、あらゆる仕事をするうえで、デッドラインほど重要なものはほかにないのです。デッドラインは延長があたりまえの「締め切り」などとはまったくもって異質なものです。


・決断がわずかに遅れただけで、ライバル企業の後塵を拝し、市場からの撤退を余儀なくされた例が山ほどあります。


・ひとつの処理に時間がかかっていたら、その間に問題が大きくなってしまったり別の問題が発生したりで、初期の問題がいつまでたっても解決されないことになります。これを防ぐには、問題を分解したらそのそばから、立ち止まって考えているような余裕のないデッドラインをつけて、どんどん担当者に割り振っていけばいいのです。


・効率的な仕事の組み合わせに、ああでもない、こうでもないと頭を悩ませるというのは、まだ自分と時間に余裕があるからなのです。


本当に仕事の効率を上げたいと思ったら、厳しいデッドラインつきの仕事を、これでもかというくらいに押し込めばいいんです。それで、1分1秒も惜しいという状況に追い込まれれば、自然と仕事の処理スピードが速くなる。こうやって、速く仕事ができる人間になるほうが、優先順位をああだこうだと考えるより、よっぽど確実に仕事をこなせるようになる。


デッドラインを決めるときも「いつまでならここまでできる」という個人の都合ではなく、「いつまでに、これをなんとしてでも成し遂げる必要がある」という会社の都合から設定しなければならない。


・社内向けの資料なんて、意味さえわかればいいのです。


目的地までいちばん速くたどり着くためには、立ち止まらないことです。A、B、Cのどれとどれを組み合わせたら速いかなどと考えているヒマがあったら、最初に目に入ったAから順番にどんどん片付けていきます。そのほうが速いし、確実なのです。


・仕事にせよ、会食にせよ、「終わりの時間」を常に意識し、そこまでの時間を逆算してスケジュールを立てることがポイントです。人生のために必要な家族との時間、健康でいるために必要な睡眠時間はあらかじめ確保するのです。


・暗黙知は誰も教えてくれないので、盗むしかない。実践で勝負を分けるのは、そういった暗黙知である。


仕事中に考えるのは「会社にとって正しいことは何か」だけのはずです。それ以外のことはすべて、ゲームに勝つための判断を誤らせる余計なこと。


・将来独立を望むのであれば、組織にいる間から、どういうスキルや能力が必要なのか を考えながら働くことが大切です。


・常に「自分が上司ならこうやる」というシュミレーションと、いつか自分が上に立つのだという気概を忘れないことです。